今週の一冊
今月のドルフィンアカデミーでは、
「アイデアを具体的にテストする方法」
についてお話したのですが、
「マーケティング用語を使わない、
初心者にもわかりやすい本はありますか?」
というご質問をいただきました。
そこで、
本日は、こちらの本をご紹介したいと思います。
「スタンフォード大学集中講義
20歳のときに知っておきたかったこと」
この本の始まりは、
著者がスタンフォードの学生に出した
こんな宿題から始まります。
「いま、手元に5ドルあります。
2時間でできるだけ増やせと言われたら、
みなさんはどうしますか?」
一番成功したチームが出したアイデアや、
失敗したチームが改善したこと。
起業を実践で教えてくれる本なのですが、
特に注目したいのは、
こちらの章です。
「第5章 シリコンバレーの強さの秘密
早く何度も失敗せよ」
さっそく、
アイデアを試すときのポイントを
みていきましょう!^^
【ヒント1:シリコンバレーの成功の秘訣は、失敗が財産だから】
著者によれば、
リスクを取ろうとする意欲と
失敗に対する反応は、
国によって大きなばらつきがあるそうです。
たとえば、
タイでは、失敗すると人生をやり直すために名前を変える文化があり、
スウェーデンの破産法では、
事業に失敗すれば、
自分や家族に長期にわたる厳しい罰が待ち受けているそう。
一度、失敗をすると烙印を押されてしまう文化では、
リスクを取ろうとする人は少ないですよね。
これと対極の文化を持つのが、
シリコンバレー。
シリコンバレーの投資家は、
「一度も挫折したことのない人を見ると、
経験から何を学べたのだろうかと不思議に思う」
のだそうです。
失敗を前向きに捉える文化が
成功を生み出しているのですね。
【ヒント2:行動して早く失敗しよう】
著者は、「失敗は財産」という前提に立ち、
「たくさん行動して、早く失敗しよう」と言っています。
サッカーの規則を学んだところで、
サッカーができるようになるわけでもなく、
楽譜が読めたらピアノが弾けるわけではない。
そうは言っても、
失敗して、途中でやめるのはかっこ悪いですよね。
でも、著者によれば、
やめることの最大の利点は、
「何が起きたのかを時間をかけて分析するなら、
やめたことも貴重な経験になる」
ということ。
アイデアを試すうえでは、
質よりも、行動の数なのかもしれません。
【ヒント3:失敗を成功に変えるには、やっぱりABテスト】
本書では、失敗を成功に変える方法として、
ABテストのこんな事例を紹介しています。
スタンフォードの卒業生が設立した会社では、
常にABテストを怠らない。
たとえば、ウェブサイトを作成したときに、
緑の文字で「今日アカウントを取得しよう」と
書いていたとき、
加入率はたったの8%。
「今すぐ簡単サインアップ」に変えると、
加入率は11%に増え、
「30日間無料お試し」に変えると、
加入率は14パーセントに上がった。
著者は、こう言っています。
「こういうタイプの実験(テスト)が、
失敗を成功に変えます。
もともとうまくいっていても、
さらにうまくいくようになります」
いかがでしたか?
本書を読み進めると、
確かにこういうことを20歳の時に知っていたら、
違っていただろうな、、、
と思うことばかりですが、^^;
何かを学ぶのに遅いということはありませんよね。
ぜひ、
本書でのアイデアの出し方やテストの仕方を
山田花子さんの経験と重ね合わせてみてくださいね^^
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この本の目次は?
第1章 スタンフォードの学生売ります
第2章 常識破りのサーカス
第3章 ビキニを着るか、さもなくば死か
第4章 財布を取り出してください
第5章 シリコンバレーの強さの秘訣
第6章 絶対いやだ!工学なんて女がするもんだ
第7章 レモネードがヘリコプターに化ける
第8章 矢の周りの的を描く
第9章 これ試験に出ますか?
第10章 実験的な作品
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「スタンフォード大学集中講義
20歳のときに知っておきたかったこと」
ティナシーリグ著
阪急コミュニケーションズ
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